ハムスター

 

娘が 小さい頃の思い出です。

誕生日のプレゼントに ハムスターが欲しいと言うので ペットショップに行きました。
50〜70センチくらいのサークルの中に  ハムスターがいっぱい・・・
「何匹欲しいの?」
娘に聞くと、
「2匹!」と・・・
そうか どうせならペアで欲しいかもね ・・・でも 子供って どれくらいのペースで生まれるんだろう?

そこで お店の人に聞くと「3ヶ月に1回くらい いっぱい生まれます」と言う。

私「やっぱり  ペアはやめて 1匹だけにしよう!1匹だけだったらどれにする?オスにする?メスにする?」
娘「オス1ぴき!」

私「そう じゃあどれにする?」
娘「う〜んとね ・・・」きょろきょろ見ながら悩んで・・・
娘「あっ あれがいい!あの 大きいのがかわいい!」

そこには ひときわ体が大きく 丈夫そうな それでいて おっとりした感じの ハムスターがいた。
お店の人「ああ この子なら おとなしくて 扱いやすいと思いますよ!」
私    「そうですか・・・それで これオスですか?」
お店の人「そうですね」

それで お誕生日のプレゼントは そのハムスターに決定し 娘はうれしそうに その子を連れて帰り 世話に励んだ・・・
「名前は?」「タッチ !」そう タッチと名付けて それはかわいがった。

ところが 3日目の朝だ・・・

娘「わっ!おかあさん。タッチが赤ちゃん産んだ!」
私「うそでしょ。。。オスなんだから 赤ちゃん産むわけないでしょ!」
娘「だって ピンク色のちっちゃいのが 見えたモン!3匹いるもん!」

うっそー!という思いで 私も 籠の中の ちり紙の穴の中を のぞいてみると 本当にピンク色の小指の先ほどの生き物が 3匹動いているのが見えるのだった。本当に 赤ちゃんだ!

お店の人 オスって言ったのに 赤ちゃんが生まれるなんて なんか得した感じだね!メス1匹なら また生まれることもないし いい経験させられたかも・・・私も 内心ラッキー!という感じで  よろこぶのだった。

ところが 次の朝
子供たち「お母さん タッチが また赤ちゃん産んだ!8匹になってる。。。」

また次の朝 「もっといるみたい!」

結局 ハムスターは 13匹もの子供を産んでいた。

お店の人が おとなしくて 大きくて扱いやすいといったあの子は メスだったのだ。
あとで 人に聞いた話では ハムスターは オスとメスが 見分けにくいとか・・・? お腹に子供がいるのも わかりにくいとか・・・

増えないために1匹にするつもりだったが 「子供同士でも どんどん子供を産んで 増えるよ〜!」という恐怖感が 付きまとうことになった。

ところが 途中で死んでしまったのもいるが 随分大きくなったある日 親子11匹が 忽然と消えてしまった・・・
脱走したのか、はたまた ベランダにおいてカラスにでも 食べられてしまったのか・・・
子供たちは ひどくがっかりして 大声で泣き また泣き止まなかった・・・

あれから 何度か ハムスターを買った。それも メスのハムスターをかった・・・。が、 おなかに赤ちゃんのおまけつきは とうとう手に入らなかった・・・

一挙両得どころか、大もうけの運は あの時使い果たした我が家だった・・・

2005.6.17記入

 

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