50代前半　最近物忘れの激しい今日この頃の母さんである。

今日も　夕食の準備をしている時のこと・・・

今日のメニューを　ノートに書き記しておく。
こうしておくことが　今日のお客様が　この次いらしてくださった時に　なるべく重ならないようにするための知恵である。

ところが　和物の小鉢用に作った　煮物の名前が　浮かばない・・・
今作って　目の前にあるというか、目に浮かぶのに　名前が浮かばない・・・
頭の中に　もやもやと　白い霧が立ち込め　向こう側にある　その煮物が見えないような・・・

う〜ん。なんだっけ？？？なんていう名前の　材料だっけ？？？
え〜っと。長い物なんだけど・・・

すると！頭の片隅で　私に耳打ちする声が聞こえる。

「長いものでしょ？ヒモ！ヒモ！」
「え〜ヒモなんて　食べられないじゃない。ちがうちがう」
それでも　頭の奥で　その声は　何度も「ヒモ 」を連発する。「ヒモ」「ヒモ」「ヒモ」
う〜ん　うるさい！違うってば！

すると今度は「かんぴょう！かんぴょう！」

でも　かんぴょうでもない。

「う〜ん。 ちがうんだよな。かんぴょうとはちょっとちがう」

すると「ｽﾞｲｷ！ｽﾞｲｷ！」

え〜・・・そんな難しい名前思い出すのに　どうしてあれが　でてこないんだ！！！

「わかった！ワラビ！ワラビ！」

う〜ん。ちかい！もうちょっと！なんだっけ。ワラビに似てるけど　ズイキにも似てて・・・

あっつそうだ！！！
「ゼンマイだ＝＝＝＝！！！」

かくしてメニューのところに「ゼンマイの煮物」と言う字が　書き込まれた。

それにしても　たった1行に　どうして　こんなに手間取るんだ・・・

こんな時期が来るとは　考えてもみなかった・・・

物忘れとは　こんな感じで　襲ってくるとは　知らなかった・・・

2006.7.23