年上の お友達で サクランボが大好きな人がいる。
山形のサクランボが 最盛期を迎えた頃 「サクランボ狩り」にでかけることになった。
当日 お天気も良く 最高の「サクランボ狩り日和」となった そうな・・・
町内旅行のバスツアー・・・バスがそこまで迎えに来ています。
丁度 玄関を出ると 家の敷地内に植えてあるサクランボも たわわに実って 食べごろですとばかりに 朝日に光っていた。
「あら〜。ウチのも 丁度収穫できそうねぇ。今年はいっぱいなって 本当にすごいわね。
明日、孫ちゃんたちが来たら ウチで サクランボ狩りさせてやれるわねぇ・・・」
そう言って お友達は いそいそと 山形に出かけていきました。
山形のサクランボ狩りは 人出も多く また とてもおいしかった。
ちょっと 高めの入場料も 元は取ったとばかりに お腹いっぱいに 食べられた。
お土産用のサクランボを見ては
「あら、これでこの値段だったら、ウチのサクランボ採って売ったら、いくら分くらい あるかしら・・・
1万円?2万円?わあ・・・もっとあるかもしれないわ・・・どうしましょう。」
彼女は明日来るはずの お孫さん達の喜ぶ顔が目に浮かび サクランボ狩りをする姿を想像した。
自分たちは お金を出して わざわざ山形まで行っても 孫のために ウチのサクランボは 明日まで 1個も取らずに置こうと決心した。
孫が 食べ切れなかった分は お土産にあげたり、ご近所にも分けてやれる・・・
彼女の頭の中には おいしく 高価なサクランボ に喜ぶ皆の顔が いっぱい浮かんだ。
ところが・・・
ところが・・・
家にかえってみると・・・
あんなに いっぱい実っていたサクランボが キレイになくなっていた。
泥棒の足跡も 何も無く キレイになくなっていた・・・
犯人はヒヨドリだった・・・
丁度 食べごろになって おいしそうに熟れたサクランボが 朝日に 光るのを ヒヨドリも見ていたのだった。
「どうして〜 あんなにいっぱいあったのに 丁度あした 採ればいいと思ったのに・・・」
さあ今日の 彼女のサクランボ狩りは いったいいくら掛かった事になるのでしょうか?
バス代+入場料+ヒヨドリに食べられたサクランボ・・・
それから 彼女は 収穫間際のサクランボは ヒヨドリが狙っていると 家を留守に出来なくなりました。
鳥は 人間よりも 果実の食べごろを知っているのです・・・
みなさんも、どうぞ ご注意を!!!
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