姥捨て山

先日 知り合いのご主人がこんな事を言っていた。


「ゆうべさぁ〜 夢をみたんだけどさぁ〜 それが 姥捨て山の夢なんだよなぁ・・・
 俺がさぁ〜 なんだかさぁ もう親もいねえのに 婆さんをおんぶして  姥捨て山へ 行ったんだなぁ
 そしたら、エンマ大王みてぇのがいて、捨てられた婆さんは なんだかよ〜可愛そうなんだけっとも
 切腹の時の介錯みてえに 刀で首をきって とどめを刺すらしいんだな・・・」

なんだか だいぶ物騒な話になってきた・・・

「そしたらよ〜大勢居る婆さん達が 『あの人にきってもらいたい! あの人にきってもらいたい!』
 って言って なんだかいっぱい並んでいるんだな〜。
 俺ゃ〜よぉ (なんだんべ いったいどんな人なんだんべ?)と 思って 婆さんを背負ったまま
 急いで 見に行ったんだ〜。
 
 そしたらさぁ〜 その婆さん達が きってほしいって言う 人気のある人の顔をみたらさぁ〜
 それが、 山日記さんの ダンナさんなんだよなぁ!

 山日記さんのダンナさんは、なんかこお やさしそうだからさぁ〜 姥捨て山でも人気あんだな〜」

知り合いは ニヤニヤしながら、いい夢を見てやっただろうとばかりに 得意そうに話す・・・

「どうだい?どんな気持ちだい?」

 

あれから そのご主人は 夫に会うと ニンマリ笑うのです。
ニンマリニンマリ笑うのです・・・
 

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